ウラジオ発:人気カフェの古参バリスタ ドミトリー・レシェトニコフさん

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極東ロシア発の人気ローカルカフェ「カフェマ」。各店ごとのインテリアはテーマ性をもち1店として同じお店はない。カフェマでは多くのバリスタが働くが、その中でも最古参のバリスタが29歳のドミトリー・レシェトニコフさん(Дмиторий Решетников)さん。今回はバリスタになった経緯や、やり甲斐、ウラジオストクのコーヒー文化などについて伺ってみました。
 
 

 
 
ジーマさんはウラジオストクのご出身ですか?
生まれたのはバイカル湖のあるイルクーツクのあたりです。小さい頃にウラジオストクに引っ越ししてきたので、20年以上はウラジオストクにいるのでウラジオストクが私の出身地みたいなものです。
 
 
バリスタになられた経緯を教えていただけますか?
5年前に「カフェマ」の1つの店舗に足を運んだ際に、そのお店の雰囲気が気に入りました。またそこで、バリスタという職業があることを知り、カフェマで働くようになりました。始めトレーニング受けて、あとは実地で経験を積みつつ、定期的にトレーニングを受けていきます。うちにはバリスタ用の専門トレーニングセンターもあるのですよ。
 
 
                           ドミトリーさんのバリスタ人生が始まったお店
 
 
バリスタの仕事について教えていただけますか?
コーヒー豆や淹れ方、器具についての知識をもって、美味しいコーヒーを淹れるというのが基本になります。またお客さんがコーヒーについて関心を持っていただくよう努めるのもバリスタの仕事です。
 
 
                         フラスコといった器具を使った淹れ方も関心が高まっている
 
 
バリスタという仕事の魅力について教えて頂けますか?
やはり一番の魅力は無限に成長していけるということでしょうか。技術をどんどん磨いていくということもできますし、知識を得ていくこともできます。そして選手権に出て上を目指したり、さらにはバリスタを育てるトレーナーになっていくこともできます。この無限の広がりがバリスタの魅力だと私は感じています。
 
 
ロシアではバリスタの仕事はステータスがあるのでしょうか?
ロシアは他の国と比べて、コーヒー文化が根付いてきたのが遅れているので、バリスタという仕事の認知度も他の国ほど高くありません。ただ昔はカフェの仕事といえば、学生のアルバイトという感じが多かったのですが、最近はバリスタとして成長していくことを目指して入ってくる目的意識の高い人も増えてはいます。
 
 
ドミトリーさんはコーヒー豆の仕入れにも関わるのですか?
コーヒー豆の選別、仕入れについては専門のコーヒーハンターという人がいます。うちの店でもカテリーナさんがコーヒーハンターとして豆の選別仕入れを行っています。時にはコロンビア、ブラジルなどの南米まで確認にいっています。
 
 
ロシアといえば紅茶文化のイメージが強いですが、コーヒー文化も隆盛なんですね?
ロシア=紅茶というのはステレオタイプかと思います。スペシャリティーコーヒーという概念がロシアに出現したここ10年というのはロシアのコーヒー文化は急激に発展しました。うちのお店も5年前はウラジオストクで1店舗だけだったのが、今では5店舗です。
 
 
ウラジオストクの人のコーヒーに対する意識はどのように変わりましたか?
コーヒーをブラックで楽しむ人が圧倒的に増えました。昔は砂糖やミルクを入れて飲む人が多かったのですが、今は豆本来の味を味わうという人が多いです。そうするとコーヒー豆の種類の違い、産地などについても関心をもってきます。始めはオーソドックスな淹れ方しか知らなかった人も、フラスコなどを使用した違うタイプの淹れ方にも興味を持ち始めます。お店で飲むだけでなくて、家で自分で試したいというそういうニーズも自然と高まりました。うちのお店ではコーヒー豆や機械も販売して、それを目当てに来られる方も多くなりました。コーヒーの淹れ方や豆についてレクチャーするワークショップも盛況です。又毎年行われる「Kofevostok」というコーヒー文化を盛り上げるイベントも行っていて、これもウラジオストクのコーヒー文化に寄与しているはずです。
 
 
                              ウラジオ中の多くのカフェが参加するKofevostok
 
 
                           Kofevostokでコーヒーの淹れ方を披露するワークショップ                     
 
 
ウラジオストクのカフェやカフェ文化に特徴はありますか?
私は自分のウラジオストクに住んでいて、あまりに慣れ過ぎているので、他の都市と比べた違いについてはよくわかりません。ただうちのお店だけでいえば、各店が各店ごとに内装テーマをもち個性ある店舗にはなっていると思います。
 
 
                           各店舗はテーマをもって個性的な雰囲気になっている
 
 
                               壁の絵もお店の仲間たちで仕上げている
 
 
内装のテーマは皆で決められるのですか?
テーマについては統括責任者のカテリーナさんが決めます。ただ内装については、うちのスタッフ、それとカフェマに関わる仲間たちが皆で手掛けます。プロのアーティストはいませんが、セミプロ級のアーティストもいて、今私が働いている店舗の壁も仲間が描いたものです。皆でお店作りを手掛けているから、家族のような温かい雰囲気になっているとは思います。
 
 
バリスタとしての大会みたいのはあるのでしょうか?
はい。全ロシアレベルでのバリスタ大会が毎年あります。地域での大会に優勝すると、全ロシア大会に進めます。私も昨年参加し、極東ロシア地域で6位になりました。もっと上を目指していきたいと思います。
 
 
バリスタ大会はどんなことを競うのでしょうか?
いろんな部門、判定基準があります。純粋にコーヒーを淹れるというものにとどまらず、その自分の作品に対するプレゼンテーションを行うということもあります。ラテの上に絵を描き、その美しさを競うという部門もあります。
 
 
                                  ラテの美しさを競う部門もある
 
 
ドミトリーさんにとってバリスタ大会はどのような意義を持つのでしょうか?

私にとってバリスタ大会への参加は、自分を成長させるために非常に重要です。コーヒーをただ淹れるのであればロボットでもできます。大会があることで私は自分の腕を磨き、理想を求め成長していくことができます。この大会期間というのは短期間ではあるのですが、この短期間の間に大きく成長できるのを感じますし、多くの参加者とも絆を深めることができます。私の成長にとっては欠かせない大切なものです。
 
 
                         メディアでも取り上げられるバリスタ選手権に参加のドミトリーさん
 
 
最後にドミトリーさんの夢を聞かせてくださいますか?
あまり先のことはわからないのですが、先5年はとりあえずバリスタとして成長し選手権でもより上を目指したいです。同時にバリスタを育てる立場であるトレーナーの勉強もしていこうと思います。多くのバリスタが憧れるように、私自身もカフェを自分で持つかもしれない、遠い話ですが、そういうこともありえますね。
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10年程度と若いウラジオストクにおけるコーヒー文化において、5年キャリアをもち選手権参加するバリスタはとても貴重な存在。ドミトリーさんのようなバリスタの存在がより知れ渡ることによって、ウラジオストクにおけるバリスタステータスも上がり、より成熟したコーヒー文化が育つに違いありません。コーヒーという自分の道で常に上を目指すドミトリーさんの活躍が楽しみですし、カフェマにいったらそんな彼の淹れてくれる一杯を頂きたいと思います。

お店の紹介:http://urajio.com/item/0350



人気カフェの古参バリスタ ドミトリー・レシェトニコフさん

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