ウラジオ発:市場の敬虔なムスリム店員 ムフトロフ・パルヴィンさん

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キタイスキー市場には多くの中央アジア人が働いており、そのほとんどがイスラム教を信仰するムスリムです。皆が助け合いながら働いていてとても平和的な様相です。今回はこのイスラム教の教えやイスラム教徒(ムスリム)の生活からイスラムを取り巻く環境までをタジキスタン人で22歳のムフトロフ・パルヴィンさん(Мухторов Парвин)に伺ってみました。
 
 

 
 
–パルヴィンさんはいつウラジオストクに来られましたか?
4年前にタジキスタンで中等教育を終えて、18歳の時にウラジオストクに来ました。
 
 
–なぜウラジオストクに来られたのですか?
今働いている店の店主である叔父から手伝ってほしいという話があったので、来ました。
 
 
–ウラジオストクでは1人暮らしですか?
3部屋のマンションをシェアしてタジキスタンの男5人で住んでいます。
 
 
–仕事は何時から何時までですか?
日によって異なりますが、大体8時30分にお店に来て、10時にOPENし、19時30分に店を閉めます。
 
 
                              ほぼ休日をとらず働くパルヴィンさん
 
 

–パルヴィンさんにとってウラジオストクはどうですか?
ほとんど家と店の往復でなかなか時間がとれず、観光スポットなどほとんど行けていないです。ちょっと時間がとれても、イスラム教徒の友人達とサッカーしたりする程度ですね。ウラジオストクにイスラム教の礼拝所もあるのですが、それも時間のある時しか行けていない状態です。
 
 
–イスラム教についてお尋ねしますが、お祈りは何時に何回されるのですか?
時期により変化ありますが、今は夜中の3時、昼14時、18時、21時、23時の5回行います。
 
 
                             1日5回メッカの方角に向かってお祈りをする
 
 
                        仕事中に礼拝するときはポールでお店を塞ぐのがキタイスキー市場流
 
 
–パルヴィンさんは夜中3時に起きて礼拝されるのですか?
正直に言いますと、なかなか3時に起きることができず、5時頃に起きてお祈りします。一応夜明け前に行うというのが重要なので、5時頃起きて礼拝します。
 
 
–5時でもだいぶ早いと思いますが、眠くないですか?
慣れているので大丈夫ですが、5時に礼拝して寝る時もありますよ。
 
 
–3時に礼拝しなくても大丈夫なんですか?
本当は3時に1人起きて、礼拝すれば神様アラーが見ててくれますからすごい価値があるので、私も努力するのですが、なかなか起きれないです。そういう場合は仕方なく、大丈夫です。
 
 
–このようなイスラム的な生活は小さい頃から始まるのですか?
10歳までは自由で、特にイスラム的な生活をする必要はありません。10歳からはイスラム的生活が開始します。
 
 
–誰がイスラムの教えを子供に教えていくのですか?
小さい頃は通常、母親が娘に、父親が息子に教えていきます。
 
 
–イスラム教の神について教えていただけますか?
イスラム教の神は偉大な神アラーです。神は宇宙から地球から自然、動植物、人間まで全てを創造しました。仏教の仏像やキリスト教のキリストとは違い、神は目には見えません。神はペンを創造し、宇宙、自然、人々、全ての運行、人生を事細かに書きました。そのため人の人生は全て彼が書いたのだと言えます。そして神は天使を創造し、各人に2人の天使をつけることにしました。この天使の1人は善い行いを数え、もう1人の天使は悪い行いを数えます。
 
 
                       宇宙も、動植物も人も神の書いたシナリオ通りというのがイスラム解釈という
 
 
–人間は善い行いを行っていかないといけないのですね?
はい、人が亡くなり、身体は元々の出どころである土にかえり、魂は次の天上世界に行きます。最終的に、次の天上世界で、この世での善い行いと悪い行いを裁判のような場所で数えられ、その行いの比重によって天国に行くか、地獄に行くかが決まります。
 
 
–100%が善い行いでないといけないのでしょうか?
人間は誰もが過ちを犯すことがありますので100%は無理です。その比重で善の方が重ければ重いほど良いというのがコーランの教えです。
 
 
–具体的に善い行いとして重視されるのはどういうことでしょうか?
嘘偽りなく誠実で、親切で、人を助けるというのが重要です。悪い言葉や罵りをせず、いい言葉を話して人とも対します。
 
 
                      誠実で優しい言葉をかけるパルヴィンさんのお店にはリピーターが多い
 
 
–イスラム教が日常の生活で禁止していることについて教えて頂けますか?
1つ目はお酒、タバコ、賭博です。これらは中毒性があるもので、身体にも精神にも害があるので禁止されています。お酒を飲むと酔って悪い言葉を言うようにもなるのでよくありません。2つ目は豚肉です。衛生的にもよくなく、人の肉に近いので共食いになると言われています。因みに野性の肉食獣を食べるのも禁止されています。3つ目は火葬です。人間は亡くなっても神聖なものなので、その身体を焼くことなく、そのまま土に返さなくてはいけません。魂はあの世へ行き、全ての人類が上がってくるのを待ちます。4つ目は婚前交渉です。
 
 
–イスラム教ではお金持ちになるのは善い事とされているのでしょうか?
お金持ち自体は悪くないのですが、それを独り占めしたりするのは悪いことで、分けたり、貧しい人を助けたりということを沢山しなければいけません。周りや人助けを沢山するお金持ちになるのが理想といえます。
 
 
                       余裕のあるものが助けるという助け合い精神がとても重要という
 
 
–貧しいということはどのようにとらえているのでしょうか?
貧しいということも悪いことではありません。貧しい者は富裕なものよりも天国に行きやすいとコーランにも書かれています。
 
 
–イスラム教では他の宗教をどのように考えているのでしょうか?
共存、尊重です。尋ねられればイスラムについて話すことが求められますが、人にイスラム教を強制することも、いけないとされています。お店にもキリスト教のロシア人や仏教徒も沢山来ますが、そこには宗教の壁はありません。どんな宗教の人とも良く対しなければいけないとされています。
 
 
–アフガニスタンでイスラム教徒が紛争をする事についてはいかがでしょうか?
私の知っている範囲で話しますが、アフガニスタンは現地イスラム教徒であるアフガニスタン人の土地です。そこにロシアやアメリカが武装兵を送り込んで支配しにきたわけです。そのため現地のアフガニスタン人は自分の土地を守るということをしているだけです。
 
 
                       本物のイスラム教徒は攻撃してはならず守ることのみ教えられるという
 
 
–イスラム教では守る、防御するというだけで攻撃は禁止されているのですか?
はい、どんな場合でも守るは許されますが、攻撃はしてはいけないとされています。
 
 
–テロリスト犯罪とイスラム教が関連づけれることについてはいかがでしょうか?
何個か側面があるのですが、まず1つにはメディアがそのような悪いイメージをイスラム教徒と意図的に結び付けているということがあるとおもいます。2つ目に、テロのような卑劣なことをするのはイスラム教徒の容貌をし、それを自称する偽イスラム教徒です。イスラムの教えには完全に反しています。3つ目に、仮にそれがテロがイスラム教徒によってされたとしたとして、過去の大戦争と比べてください。テロで亡くなっているのは数人から数十人です。欧米諸国と弱い国を巻き込んで行われた第一次第二次大戦では1億人近くの方が亡くなっています。日本に原爆を落としたのも米国です。こういう数字と歴史を客観的に見てから論じないととても不公平です。この数字と歴史がイスラム教を正当化するものでは勿論ありませんが、もう少しつぶさに見てほしいと思うのです。
 
 
–イスラム教徒はあまり音楽を聴かないのですか?
結婚式等の祝いの席では、踊りや楽器演奏を行いますが、それ以外の日常では音楽より無音や静粛がよいものとされています。そのため多くのお店では音楽がかかっていないことが多いと思います。
 
 
–パルヴィンさんはお客さんに優しい言葉をかけることが多いのですがなぜですか?
人には良く接し、いい言葉を発するという教えがあります。又コーランが説く、人助けの意味もあります。因みに、不平不満はいけないとされています。
 
 
–なぜ不平不満を言ってはいけないのですか?
人間は神の作ったものですし、一生も神がお書きになってくれたシナリオです。そのシナリオの中で、人間には選択が与えられますが、基本的には神が書いてくれています。その一生に対して不平や不満をいうというのは、神に不平不満を言うのと同じなのです。それはいけないこととされています。
 
 
                       お客さんにもなるべく優しい言葉をかけるのを心がけるパルヴィンさん
 
 
–最後に、パルヴィンさんの欲しいものや夢について教えていただけますか?
欲しいものは沢山ありますが、当面は結婚して妻を持ち、子供を持ちたいです。そしてこの一生の一番大きな夢としては、イスラムの教えが書かれているコーランをアラビア語で読み、その教えを全部理解したいです。お店にいる時も時間が空けば、スマートフォンでイスラムのすぐれた教えを動画で勉強し、アラビア語も少しずつですが勉強しています。全然足りないのですが、なんとか一生かけてコーランを読み解きたいです。コーランは、教えのみならず、宇宙から自然現象等、多岐にわたって描かれたイスラム教徒にとっては偉大な聖典なのです。
 
 
                        若者らしくパルヴィンさんはスマートフォンでコーランを勉強する
 
 
いつも笑顔を絶やさず、どのお客さんにも誠実に対応し、優しい声をかけるパルヴィンさん。彼のお店には彼を慕うリピーター客がやみません。そんな彼をささえるものがイスラム教でした。まだ22歳と若いパルヴィンさんですが、勉強熱心な彼はどんな素晴らしいイスラム教徒になっていくか、とても楽しみです。キタイスキー市場は各店が競争せず助け合いながら和やかに運営されている理由も垣間見た気がいたします。

お店の紹介:http://urajio.com/item/0532



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