2014年の全露料理コンテストでNo2になり、その後も邁進し続けている料理長がセミョン・ビクトロビチさん(Семён Викторвич Зайцев)。モスクワ、サンクトペテルブルグなど全露のレストランから引き抜かれる中、2017年からはウラジオストクのMichelleというレストランで腕を振るう。そのセミョンさんにお話しを伺いました。
–セミョンさんのご出身地について教えていただけますか?
極東ロシアのアムール州というところで1985年12月21日に生まれました。ロシアは大きいので、ロシア人の感覚からするとウラジオストクからも遠くはありません。
–いつからウラジオストクで働いているのですか?
2017年になってからレストランMichelleに縁があって、ウラジオストクに来ることになりました。ウラジオストクは海に囲まれ、自然もきれいですし大好きです。私の働くMichelleは8階にある展望レストランなのでそのウラジオストクの眺めが満喫でき本当に気持ちいいです。まぁ私は厨房にいることが多いですが、それでも息抜きに風景をみたりします。
セミョンさんの料理とレストランからの眺め
–セミョンさんはいつからコックを目指すようになったのですか?
確か10歳くらいの頃です。特にきっかけは思いつかないのですが、10歳くらいからコックになりたいと思い続け、高校を卒業した18歳の時に、料理の世界に踏み込みました。
–コックになられたのはご両親の影響ですか?
私の父は軍人でしたので、特に両親の影響というのはないとおもいます。
–18歳からどのくらい修行をされたのですか?
18歳から8年間修業のような感じで、いろんなレストランで働きました。ただ修行といっても日本人のいう修行とは違って、お皿洗いや皮むきをひたすらするというよりは、料理長の指示に従って料理を作るというのが主な仕事です。そして26歳からは料理長として働くようになりました。今32歳ですので6年間料理長を務めています。
全ロコンクールで2位になったときのセミョンさん
–その後、2014年の全ロシア料理コンテストで2位になったのですね?
はい。2014年に初めて参加しました。400名参加し、うれしいことに2位になれました。ロシア全国から優秀なコックが参加して、その中で2位だったので嬉しかったし自信になりました。コンテストでは全国のコック達とも交流ができて非常によい機会になりました。
(ここで賄い料理を出してくれる)
–Michelleではまかない料理でもこんなに綺麗なんですね?
料理する時はいつもできる限り綺麗な見かけになるように心がけています。下で働く子たちにも、こういう心がけで料理しようといっています。料理食べるときは、視覚も重要な要素です。いつも見かけ、芸術性も追求しています。
賄いなのにこんなにキレイ
–セミョンさんの一番好きな料理は何ですか?
う~ん。難しい質問ですね。料理は全部好きなんですよ。ただ敢えて言うとしたらシンプルな家庭料理ですかね。
ロシアのお母さんが作っているような料理です、サリャンカとかボルシチとか、そういうのが一番好きです。
ただ私は心から料理を愛しているので、すべての料理が好きですし、料理に対して敬意をもって接します。
–家でも料理をされるのですか?
家では妻が料理を作る役割です(笑)。私は基本的に家では料理しません。ただ、パーティーや祝祭日の特別な日は私が腕をふるいますよ。
穏やかで飄々とした感じのセミョンさんですが、料理への敬意、探求心、好奇心というのが言葉のはしはしから感じられました。まかない料理もご馳走になりましたが、美味しく、かつとても綺麗でした。Michelleに行ってセミョンさんの料理を食べ、セミョンさんと一緒に記念写真を撮るなんていうのも素敵な気がしました。(セミョンさんはいつでもウエルカムとのことでした)
Michelleの店紹介:http://urajio.com/item/0120
セミョンさんのInstagaram紹介:https://www.instagram.com/szchef/
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