ウラジオ発:ウラジオ初の保護猫カフェ店主 アナスタシア・アンドレヴナさん

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2017年1月末にウラジオストクで初の保護猫カフェ「ヴァレリヤニチ(Валерыянич)」がオープンしました。国民52%が猫好きという猫好きロシアの中でも特に猫好きなウラジオストクとあり、日に日に来店者が増えています。その猫カフェの店主アナスタシア・アンドレヴナさん(Анастасия Андреевна)にオープンへ至った経緯など伺ってみました。
 

 
–いつ頃から猫カフェをオープンしようと思われたのですか?
猫カフェは20年前に日本で始まって、それからシンガポールに飛び、2011年にロシアで初の猫カフェがサンクトペテルブルグにオープンしました。そのサンクトペテルブルクの情報を聞いて、私も猫カフェを運営したいと思うようになりました。
 

 
–サンクトペテルブルクの猫カフェには実際に行かれたのですか?

サンクトペテルブルクには2軒の猫カフェ、モスクワにも数軒の猫カフェがあり、全て行ってみました。そのうちのサンクトペテルブルクの1軒には先週も行ってきました。そこのオーナーとは仲良くしていて、いろんなアドバイスをしてもらったりしています。
 

–オープンする前にはカフェや猫に関わる御仕事をされていたのですか?

いいえ、全く経験がありませんでした。仕事自体もまったくそれと関わるものではありません。
 

–未経験であればオープンする時大変ではなかったですか?

大変といえば大変でしたが、サンクトペテルブルグの猫カフェのオーナーから助言を頂いたり、猫保護センターの方に相談したりしてなんとかやってきました。
 

–猫保護センターとアナスタシアさんの関係について教えていただけますか?
猫保護センターは迷い猫や病気の猫を保護する非営利団体です。保護し、猫達が元気に回復するまで治療したり、面倒みたりします。人間不信になっている猫もきちんと心を回復させます。その後、里親を探して猫を新しい飼い主に引き取ってもらうというのが保護センターです。保護センターも里親探しを兼ねて猫カフェの運営を考えていました。しかし保護センターは非営利団体で人員不足ということもありカフェの運営には至っていませんでした。私はちょうど猫カフェを運営したいと思っていたので、猫カフェ自体は私が運営して、猫自体は保護センターから提供してもらうという方向になりました。
 

 
–保護センターにはお金の面で援助してもらったりされているのですか?
お金の援助は全くありません。猫達の餌は幾分か援助してもらっています。保護センター側からカフェへのお願い事も少なくないので、私の側が保護センター側に協力するというケースの方が多いかもしれません。
 

 
–いろいろなタイプの猫カフェがあると思うのですが、アナスタシアさんの猫カフェの目的は何ですか?
まず第一は、可愛い猫達と新しい飼い主が出会う場を提供するということです。このカフェを通じて猫とカフェ利用者の相性が合って、猫が引き取られていくということほど素晴らしいことはありません。第二は、利用者が猫との触れ合いを楽しみ、時には、生き物との付き合い方を学ぶということです。もちろん利用者さんはただ単に、猫カフェの雰囲気を楽しんでもらえばいいのですけど。
 

 
–お店にはどのような方が利用者さんとして来られるのですか?
基本的に猫好きの方達です。猫と触れるのを楽しみに来られる方も多いですが、只単に猫のいる空間で勉強したりパソコン作業したりという常連さんも多いです。それと猫好きだけど、家ではアレルギーの家族がいて猫が飼えない方とか、住居条件で猫が飼えないとか、ケースは色々です。
 

 

–子供たちが描いた猫の絵が沢山貼ってありますが、子供の来店も多いのですか?

土日を中心に親子連れは多いですよ。それと最近は学校関係の来店も増えています。子供たちのイベントの場でとして利用されたり、生き物との付き合いを教育する場として利用されたりもしています。
 

 
–ここの猫達は極めて大人しく人懐こいですが特別に躾されているのですか?
特別に何かをしているということはありませんよ。敢えていうのであれば、猫達が快適でいられる空間造り、環境を整えているということですかね。来店される利用者さんにも最高の快適さ、心地よさを感じてもらえるように心がけていますが、それと同じか、それ以上に猫達の居心地には気を配っています。
 
 
–猫はお店で寝ているのですか?
猫達は皆お店の思い思いの場所で寝ていますよ。私は自分の家で寝ます。
 

 
–猫達に何か不測の自体があったりか心配ではないですか?
生き物であるので当然24時間気を配っています。私がカフェにいないときも、家で休んでいるときも、外出のときも24時間店内の猫達の動きがスマートフォンで見れるように店内には特殊カメラを設置しています。
 

 
–アナスタシアさん自体がお休み取れなさそうで大変ですね?
大変といえば大変ですが、私は猫たちが大好きですし、このカフェの運営も心から望んでいることなので、大丈夫です。もちろん私も休みが必要なので、責任感あって信頼のおける人がいる時はその人に任せて休みをとったりもします。
 
–今後計画されていることを教えていただけますか?
海外からの旅行者さんにも来店いただきたいですね。特に猫カフェの発祥地である日本の方に、ロシアの猫カフェというのを体験してもらえたらうれしいです。お店では今後、ピアノなどのコンサートも企画しています。もちろん余り音が大きいのは猫達に迷惑かかるので、猫達も快適にかんじてもらえるようなコンサートにしたいと思っています。既に猫好きで猫に理解のあるミュージシャン達と話し合っていて、猫にも人にも気持ちのよいコンサートは近々発表できると思います。

高級な血統書付きの猫たちの集まるカフェと思って期待していましたが、里親探しのためのカフェということで良い意味で期待を裏切られました。猫達に接するアナスタシアさんの心遣いと、のんびりとくつろぐ猫達はとてもよい雰囲気を醸し出しています。

お店の紹介:http://urajio.com/item/0216



ウラジオ初の猫カフェ店主 アナスタシア・アンドレヴナさん

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