旅行会社アルファイオメガに勤める生粋のウラジオストク人エレナ・ニカラエブナさん(Елена Николаевна)。ソ連時代とソ連後の生活などについてお話を伺ってみました。
–エレナさんは生まれた時からウラジオストクですか?
はい、ウラジオストクで生まれて、ウラジオストクで育ちました。
–エレナさんの御両親もウラジオストク生まれですか?
両親は違います。父はスバボードニーという生まれ、学校卒業後にウラジオストクに配置されました。母はサンクトペテルブルグの生まれです。サンクトペテルブルグの天然資源研究の専門学校を卒業して、ウラジオストクに来ました。2人はウラジオストクの造船所で知り合って1959年に結婚しました。
–エレナさんのお母さんはサンクトペテルブルグからこんなに通りウラジオストクに来たのですか?
汽車で8日間かけて来たんですよ。いつの時代もそうですが、若い人にとって未知の遠い場所に行くというのは
ちょっとした憧れもあったのです。母の時代は丁度多くのロシア人が極東に向かっているときで、ちょっとした流行でもありました。母は喜んでウラジオストクにやってきたそうです。父は亡くなりましたが、母は85歳で今も元気に一緒に暮らしています。
–エレナさんとご主人のなりそめを伺ってもよろしいですか?
もちろん。主人は小学校の同級生です。私が大学を卒業したときに結婚しました。彼は医学の道に進んでいたので、結婚した時はまだ彼は学生でした。
–ご主人はお医者さんなんですね?
整形外科の医者です。今もロシアの医者はそれほど裕福であるといえませんが、ソ連時代は今以上に給与も少なく、日本の方が思うほど裕福な生活ではありませんでした。ソ連が崩壊してからはだいぶ改善されました。
–ソ連時代とソ連後のウラジオストク人の生活に変化はありましたか?
もちろんありました。ソ連時代は皆がそこそこの格差のない生活をしていました。私の給料が100ルーブルだとしたら、その上司が130ルーブル、その上が200ルーブルと、まぁ大した差はなかったわけです。ソ連が崩壊してからは、富裕な人は貧しい人の何十倍も収入を得ています。それと、ソビエト時代は圧倒的に選択肢が少なかったです。食品も洋服も何もかも品が不足していました。選択というのがほとんどできない状況でした。今の時代はウラジオストクにも物が溢れていて、何でも選べます。仕事についても同じで、昔は自分で選べる範囲は非常に少なかったです。今は色んな仕事につくことができますね。
–伺っているとエレナさんにとってはソ連後の方がよさそうですね?
個人的にはソ連後、つまり今の時代が選択肢、自由という点でよいと思います。私は海外旅行に行くのが大好きですが、ソ連時代であれば、海外旅行だってお金があってもそう簡単にいけませんでしたよ。今は世界中どこにでも行けますね。
–エレナさんの旅行好きが高じて、旅行会社に勤めることになったようですが経緯を教えて頂けますか?
学校卒業してから、まずは建築関係の事務所で仕事し、その後会計事務所に移りました。会計事務所ののち薬局の会計係として勤務をしました。旅行が大好きであり、その頃ロシアでも旅行業がブームになっていたので旅行会社に勤めようと思うようになりました。私は今のアルファイオメガで旅行ツアーを何度か買ったことがあり、信頼関係もあったので今の会社に雇ってもらうことになりました。かれこれ6年になりますね。
–エレナさんの好きな国、街を教えていただけますか?
ヨーロッパでいえばパリが一番好きです。皆ご存知だと思いますが、あの洗練された街並みは他のヨーロッパにはない風格があっていいですね。アジアエリアで言うとやはり最近は香港が好きです。自然と海、街が融合した現代的な雰囲気が好きです。
–日本はいかがですか?
もちろん、好きですよ。10年以上前に、ウラジオストクと日本では車のビジネスが盛んでその頃に10回以上行って大好きです。ただ10回以上行っているので、同じお金があれば、他の国を選ぶという感じです。日本センターで日本語を2年ほど勉強していたくらい日本と日本文化は好きですよ。
— ウラジオストクの良いところを教えていただけますか?
やはり自然と気候が良いと思います。私も世界のいろいろな街を見てますが、ウラジオストクほど季節感があって、自然を保持しているところは少ないと思います。春、夏、秋は涼しくてすごしやすいですしね。南国には
綺麗な自然が沢山ありますが、ほとんどが常夏で季節感が乏しいと思います。ウラジオストクの冬は厳しいですが、総じては季節感のある素晴らしい街だと思います。
旅行知識、サービス精神の旺盛なエレナさんはお客さんにも人気で、リピーターが多い。そんなエレナさんは日本人の1日受け入れなどにも積極的なので、エレナさんの家を訪問されたい方はアルファイオメガ社まで連絡するといいですね。
エレナさんの勤務する旅行社:http://urajio.com/item/0808
ウラジオ交流事業のお問合せ お気軽に♪